シバ
ノシバ・コウライシバ・コウシュンシバといった、庭でお馴染みの芝
シバ属の特徴
C4植物[1]であり、高温・乾燥・低栄養の環境でも高い光合成能力を持つ。このため、夏場の屋上といった過酷な場所でも、高い環境改善効果を発揮する。
浅い地中を匍匐茎が横に這い、各節から根と短い茎を出す。この短い茎には葉が付くとともに、開花期には花序が出る。ちなみに、ギョウギシバ属は匍匐茎から直接葉が出る。
日本で芝生に使われる種は、いずれも冬には休眠し、地上部は枯れる。このため常緑の芝生とはならない。ただし、暖地では休眠は1〜2月のみと短期間になる。
- [1]C4植物
- 光合成に一般の植物(C3)よりも高温・乾燥・強光に強い特別な生合成回路を持つ植物。C4には3つのタイプがあり、トウモロコシ・サトウキビ・ススキ・ジュズダマはNADP-ME型、ギョウギシバ・スベリヒユはNAD-ME型、シバはPEP-CK型になります。詳しくは生物学の専門書を読んでください。
コウシュンシバ(高麗芝)
コウシュンシバZoysia matrellaは、一般に高麗芝と呼ばれている芝です。葉が細い品種を「ヒメコウライシバ(姫高麗芝)」と呼び、見た目が美しいことから庭園に多く植えられます。
ベント芝が普及する以前は、ゴルフ場でも広く使われていました。
「TM9」もこの仲間で、成長が遅く芝刈りの手間が少なく、冬枯れの期間が短い品種です。
春の高麗芝
冬、休眠していた高麗芝は、春になると発芽・開花します。
高麗芝の花
高麗芝は春(4月下旬)と秋(11月下旬)に花が咲きます。品種や栽培条件によっては花の時期が前後したり、春か秋の年1回だけ咲くこともあります。
夏の高麗芝
高麗芝は成長期に月2回ほど刈ることで、このような緑のじゅうたんになります。
草原型管理
芝刈りを年1回、休眠期のみとすることで、このような草原になります。
高麗芝の開花(秋)
品種や栽培条件によっては、秋に花が咲きます。
高麗芝の花序
品種によっては暗紫色や黒色の花が咲くこともあります。園芸品種ではめったに実はなりません。
冬の高麗芝
大阪付近では概ね1〜2月にはこのように地上部が枯れてきます。なお、冬枯れの時期は芝の品種や植栽条件で変化します。
地上部が完全に枯れる場合
品種と環境によっては、地上部が完全に枯れる場合もあります。
冬の草原型
草原型の冬の状態です。
ノシバ
ノシバZoysia japonicaは高麗芝よりも葉が大型で硬く、その上で寝転がるといった用途には向きません。
丈夫で横方向への成長速度が速いことから、河川の堤防によく植えられます。
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