この100年間に、地球全体の平均気温は0.7℃上昇しています。その原因は人間の生産活動にともなって排出される『温室効果ガス』の急激な増加です。この『温室効果ガス』の排出量を抑制するための世界的な枠組みとして『京都議定書』が採択され、日本も批准したことにより、2008〜2012年の『温室効果ガス』排出量を1990年比6%削減する義務が課せられています。
『温室効果ガス』の中心となる二酸化炭素(CO2)の排出を削減するためには、まず省エネルギーが欠かせません。そこで、『エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネルギー法)』をはじめとする、省エネルギー推進策が実行され、多くのエネルギーを消費する工場などは、省エネルギー対策を義務付けられています。
多くの工場で既にさまざまな省エネルギー対策が行なわれていますが、機器の省エネルギー化に比べて、建物の省エネルギー化は遅れているのが現状です。しかし、断熱対策が施されていない屋根からの熱の侵入によって要する空調用エネルギーは、夏の消費エネルギーの約1割にもなるのです。
【屋根からの熱を冷やす】 消費エネルギーの約1割(35%×30%)が使われる。